忍者ブログ
[16] [15] [14] [13] [12] [11] [10]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

燕雀 ( えんじゃく ) いずくんぞ 鴻鵠 ( こうこく ) の志を知らんや

「小さな人間には、大きな人間の志がわかるはずがない」
史記(陳勝世家)

陳勝 ( ちんしょう ) は、秦の貧しい農民でした。
彼はいつものように雇われ農夫として働いていましたが、
ふと手を休めて側にいた仲間に、
「ああ、苦しいときの仲間というのはいいものだなあ。
もし、金持ちになってもお互い忘れないようにしよう。」
と言いました。
それを聞いた者が、
「なに言ってるんだ。雇われ農夫のお前が金持ちになる
なんて笑わせないでくれよ。」と言うと、陳勝は天を仰ぎ、
「ああ、燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや(ツバメや
スズメのようなちっぽけな鳥が 鳳 ( おおとり ) の大きな
志がわかるはずがない)。」と言って嘆息したのです。

その後、陳勝は徴用されて兵役につくことになりましたが、
大沢郷 ( だいたくきょう ) というところまで来たときに
大雨にあって足止めされてしまいました。
秦の法律は極度に厳しかったため、目的地に着く期限に
遅れれば斬罪になるかも知れません。かねてより大志を
胸に抱いていた陳勝は、むざむざと罪を受ける道を選ばず、
共に徴用された900名の仲間に対して、演説しました。
「諸君は、雨に遭って約束の期限に遅れた。これは秦の
法律では斬罪に当たる。ここで逃げても死罪は免れない。
どうせ死ぬのだ。同じ死ぬ身ならば大いに名を挙げて
みようじゃないか。
王侯将相 ( おうこうしょうしょう ) 、いずくんぞ 種 ( しゅ )
あらんや!」
(王や諸侯、将軍、宰相は生まれながらに決まっている
わけではない、誰でもなれるのだ)

こうして、陳勝は同僚の 呉広 ( ごこう ) と共に秦に
対する反乱を起こしたのです。陳勝呉広の乱は反秦感情の
追い風を受けて火のごとく広がり、陳勝自信も一時
「 陳 ( ちん ) 王」を名乗って勢力を伸ばしましたが、
結局、部下の手に掛かって落命しました。
しかし、勢いは変わらず、ついに秦は3代で滅び、劉邦に
よって再び中国は統一されます。
                    (みらいぽーと故事ことわざ)

自分の将来をしっかりと見定め、それを信じ、どのような
状況に置かれても、志の高い思考ができる人は素晴らしい
と思います。
一方、それでもなお、栄華が続くことはないのも、この世の
常ですね。

PR

コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


トラックバック
この記事にトラックバックする:


忍者ブログ [PR]
忍者ポイント
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
No Name Ninja
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索